日本縦断駅弁行脚〜九州編4〜

2006年7月23日、記録的豪雨の鹿児島から唯一の経路で脱出し、福岡の太宰府天満宮を目指して宮崎空港へ「急がば回れ」の移動。乗り換えた南宮崎駅の跨線橋で貴重な光景に出会ったのでご紹介します。

    

それは、駅弁立売でした。毎日お昼時にここへきて乗り換え客目当てに「椎茸めし」などを売っているようです。

    

JR九州リテールのおねえさんでした。まさか、南宮崎駅の跨線橋で駅弁売りに出会うとは。。。ラッキーです。

    

上と下がこの日2006年7月23日、勢いだけで買った南宮崎駅「椎茸めし」です。

    

    

宮崎駅「椎茸めし」は知る人ぞ知る有名駅弁ですので私も何度か購入していますし、それなりに思い入れがあります。以下、駅弁行脚とは少し離れますが、暫くおつきあい下さい。

    

上の画像のように、肉厚の椎茸は本当においしそう〜。この駅弁はかつての北海道・弟子屈みたいに椎茸オンリーというわけではありません。椎茸を細かく刻み、鶏のスープで炊きあげた茶飯に椎茸のうま煮、鶏そぼろに錦糸卵、その上に小エビが3つ。私の食べる20年前の1960年代ははこんな感じだったようです。

私が食べた1980年代は肉厚のしいたけがそぎ切りされた甘辛い椎茸がとりめしの上に並んでいました。おかずもウインナー、卵焼き、たくあんなどがついていました。その後、2000年代である今では2段重ねの椎茸めしが登場しているとか。焼き魚やかまぼこ、卵焼き、フライにフルーツまで入っているそうです。

下は2004年1月13日、京王駅弁大会で購入したものです。しいたけ、うまそうですね。実際、風味も良く、歯ごたえも良く、うまかったです。

     

下は1981年8月28日購入。

熊本で急行に乗り遅れ、宮崎での合宿に遅れそうになり、福岡から宮崎まで飛行機を使う羽目になりました。その時この駅弁に初めて出会いました。

              

              

こちらは2004年1月26日、大阪府在住で私の大学鉄道研究会時代の先輩であるスエヒロさんが阪神駅弁大会で購入した「上等椎茸弁当」です。2段重ねとなっており、高級感があります。

    

下は2007年11月17日、はやしさんが購入した「椎茸めし」。貴重な画像どうもありがとうございました。掛け紙が変わったようです。

     

この下の2枚はまずすぐ下が1963〜1964年頃の1月11日のもの、さらに下が1968年1月8日のものです。

         

この「椎茸めし」をモチーフに、拙いですが以前エッセイを綴ってみたことがあります。

人間なら誰しも苦手な食べ物はある。私の場合は「椎茸」。独特なにおい、細切りした時のゲジゲジのような形…想像するだけでもオソロシイ。
1980年7月13日、北海道は弟子屈駅。名物駅弁は天然物「しいたけ弁当」。空腹で仕方なく購入したが、できたての強烈なにおい…。案の定、御飯の上に散らしてあったのは、うま煮にした椎茸の千切りと何粒かのグリンピースのみ。まさに椎茸一色、王道を行く駅弁。がんばったけど、3口食べて箸を置いた。
しかし、そんな私にも転機は訪れる。1981年8月28日の宮崎駅。ここでも巡り合わせで「椎茸めし」を買うハメに。運を天に任せ蓋を開ける私。が、見て安心、かしわ飯じゃん、おかずもあるし…。そこで真ん中に数枚並べられた嫌なものから口にすることに。すると、味の濃さにも助けられたが、意外にもウ・マ・イ!
この「椎茸めし」のおかげで、爾来私は椎茸を食べられるようになった。とても感謝している。


              

ということで、なんと今(2006年)から25年前、宮崎での集合時間に遅れそうになり、福岡から宮崎まで、今回とは逆の経路で飛行機を使ったことがあったのでした。その時の運賃は確か8000円だったような。。。今回は18700円。予想外の痛い出費ですが、見方を変えればこの航路はいつも私にとってラッキーな助け船として縁があったのです。

     

乗る予定のJAL3626便は45分遅れで14時半頃に出発し、さらに熊本上空の厚い雨雲を避けて大分上空を迂回して、結局1時間遅れで福岡空港に到着しました。それでも夕方までに福岡入りできたことに感謝。

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