大雪の東北駅弁行脚(後編)最終章

山形新幹線「つばさ」限定車内弁当

今回の駅弁行脚では途中の一時帰宅も含め、3日間大雪に悩まされ続け、特急「いなほ」の大事故からも間一髪で逃れるというダメ押しまでつきました。この過酷な旅の最終目的は、2005年12月25日のこの日、秋田、酒田、余目、新庄とたどってやっと乗車できた、3連休パス最後の指定席で食します。それは、米沢駅の駅弁屋さん2社が自信を持って作る、山形新幹線「つばさ」限定車内弁当2種です。

まずは2005年11月に登場したハンバーグの車内弁当から。。。



2005年12月25日、山形新幹線「つばさ128号」の車内で購入。980円。2005年11月に新杵屋とNREとのコラボレーションから生まれた山形新幹線「つばさ」車内限定弁当です。「はらくっち」とは山形県置賜地方の方言で、「おなかがいっぱい」という意味。



米沢牛入り手ごねハンバーグには新杵屋特製の醤油系ステーキソースがつきました。最初の一口はかけないでそのまま食べるのがいいかも。冷えていてもとってもジューシーで、「ああ、肉を食べているな」という満足感に浸れます。すごく家庭的なハンバーグの味、しかも、肉はまったりとしていて良質となれば、こんな贅沢なひとときはないです。



付け合わせには天元豚入りソーセージ、スモークソーセージ、芋煮会の煮物や玉こんにゃく、打豆入りひじき煮、塩引き鱒などが入っていて、卵焼きにはキャラクター「よねぎゅー先生」の焼き印が。ごはんは山形県産どまんなか。食後のデザートにはずんだ餡入りそばだんご。



新庄駅を出てすぐに車内販売のお姉さんに聞くと、すでに2個しかない(最初から2個しかないという口ぶりでした。)と言うことで、あわてて買いました。今回は上りの列車でしたが、米沢駅で追加を積み込むことはなく、購入には難易度が高そうです。つまり、私が乗った列車の場合、その前の下りの「つばさ」で米沢からごくわずか(ほんの2〜3個という話も。)を積み込んで売り(本当に売られているのかは未確認。)、余っていれば新庄から折り返し上り列車で販売ということのようです。

さて、「はらくっち」が売り切れていたらこちら↓をどうぞ。



2005年12月25日、山形新幹線「つばさ128号」の車内で購入。980円。こちらは加熱式の駅弁です。前回2005年9月に郡山付近で今一歩のところ買い逃していたので、始発の新庄駅を出るなり買い押さえておきました。こちらは松川弁当の調製で、比較的弁当の数が積まれています。



その名の通り、米沢牛を使用したすき焼き風お弁当です。糸こんにゃくやごぼうの旨煮、椎茸煮、紅ショウガに一味唐辛子が添えられています。私の場合、付け合わせの半熟卵はすきやきにはかけないで、最後に鰹ベースのタレをかけてスプーンでじゅるじゅるすするのがたまりませんね。



なんかこう、最後にすするというのが、宴会のあとのお茶漬けみたいで、いかにも「締め」という感じがします。いろいろと波乱に富んだ今回の駅弁行脚ですが、収穫もまた大きかったと思います。駅弁はその地域の食材が詰まったお弁当ですが、それだけではなく、駅弁に関わるさまざまな人たちの思いが詰まっているのだということを実感する旅でもありました。これからも素晴らしい出会いを求めて、また駅弁の旅を続けていきたいと思います。


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