2005年7月24日購入。

この日は松山から宇和島まで「特急いしづち1号」に乗車中、朝食タイムを迎えました。
松山の駅弁であるこの「おたたさん」は素朴ですが非常によかったです。言ってみれば安価なおにぎり弁当ですが、「醤油めし」のおにぎりが入ってました。

脂ののった鯖の塩焼き、野菜の煮物、牛肉甘辛煮、玉子焼き、竹輪、酢の物ということで、おかずのバランスもよい駅弁。これで520円です。掛け紙つきで、今時珍しく調製印まで付いてます。

ところで、「おたたさん」とは何のことでしょう。それは、おたた=賣魚婦ということで、頭の上に御用櫃(=ごろびつ)と呼ばれる桶をのせて魚を売り歩く女性のことなんだそうです。

数ある説の1つを紹介します。江戸時代、京に滝姫という公家の娘がおり、流罪となって松山に来たところ、地元民がとても親切に接してくれたため、滝姫はその恩に報いようとして、京に住んでいた頃よく見かけていた行商女を思い出し、頭の上に桶をのせて魚を売り歩く鮮魚商を始めたとか。この「おたきさま」が訛って「おたたさま」になったということです。


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