2008年8月31日、鹿児島中央駅で購入した「鰹一本釣り弁当」850円。2008年3月1日より九州リテールを通じ、鹿児島中央駅の駅弁として販売開始したそうです。出水駅弁などまで並ぶ改札外の共同売店「来味」で見つけました。

    

第45回農林水産祭内閣総理大臣賞を受賞したという肩書きに期待できそうです。調製元は枕崎の「ぶるぺん」。鹿児島中央駅で売り出すといきなり3月、4月に1000個以上売れ、「来味」の売り上げ1割を超える鹿児島中央駅ナンバーワン駅弁に躍り出たのだとか。

    

食材として農林水産祭内閣総理大臣賞を受賞した「枕崎ぶえん鰹」を使用しているとのことで、「枕崎ぶえん鰹オフィシャルサイト」によると、枕崎市漁業協同組合が「魚価の低迷や燃料費の高騰等厳しい環境にさらされる遠洋鰹一本釣り漁業の現状を打破するため」に考えた鰹の加工法のようで、「一本釣りした鰹を船上にて活き〆(血抜き)したあと急速冷凍」するのだそうです。釣り上げられてすぐに処理することによって、鮮度を落とさずに鰹の美味しさがぎゅっと詰まるということでしょうか。「弾力性のあるモチモチとした新食感の歯ごたえ」や「生臭さのないさわやかな味」が特徴とのこと。

    

特製の甘辛タレで焼き上げた照焼きが錦糸玉子と一緒にご飯の上に2切れ。そのご飯とは枕崎産の鰹だしと昆布で炊かれた「鰹めし」です。私はその前月に高知で「鰹めし」を食べたわけですが、こちらも鰹の出汁がしっかりと出ていて、高知に劣りません。久々に口へ一気にかき込んでしまいたくなる「ごはん」の駅弁に出会いました。鹿児島の人たちに人気が出るのも頷けますね。

    

気になるおかずですが、イトヨリ、ムロアジ、鯛などが入った薩摩揚げ、鶏フライ、ほうれん草のゴマ和え、茄子とシメジの和え物、竹の子や人参・高野豆腐などの煮物、さくら漬け、玉子焼き。ご飯が美味しい駅弁はどんどん箸が進みます。

    

実は駅弁と同時に空弁としてもデビューし、鹿児島空港「Sky Shop」にて800円で少しだけ内容を変えた「一本釣り鰹めし」として売られているとか。また、黒豚発祥といわれる枕崎産「幻の黒豚、鹿籠豚」を贅沢に使用した「鹿籠豚二段弁当」800円というのもあるそうです。

    

なんとJR九州が2008年10月より駅弁キャンペーンとして開催している「第5回九州駅弁ランキング」にも初エントリーされ、いきなり上位を伺う可能性を持った「大型新人」のような駅弁の登場だと言えます。ズバリ、うまか駅弁! ぜひ枕崎駅でも販売して欲しいですね。

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