西瀬戸内駅弁の旅 〜その2〜

       〜別府駅に立売復活!「とり天弁当」を求めて〜

2006年12月24日、前日に九州入りした私はこの日、大分駅を出発して別府駅まで来ました。ここは2006年9月21日より宮崎方面に向かう特急列車「にちりん」の発車に合わせて「とり天弁当」を立売のスタイルで販売するようになりました。別府駅での駅弁立売は約30年ぶりの復活と言うことで、胸がわくわくしてきました。

    

その業者とは「学食」。別府駅構内にこの業者が経営する「とり天小屋2号店」という店舗がオープンしたため、「とり天弁当」はホーム立売の他に、このお店でも買えるようです。

   

このお店では「とり天弁当」はもちろん、「とり天ライス」や「とり天ボックス」、「とり天キッズ」、「とりめしいなり」なども売られています。さすが「とり天」専門店ですね。

     

私が購入した「とり天弁当」は左下の画像のようにここで衛生的に作られており、できたてのアツアツをいただくことができました。白衣の方は店長さんですね。ホーム立売は右下の画像のように、10時半から17時40分まで、上りホーム2回、下りホーム5回の計7回行われます。

     

さて、そろそろ10時半。先ほどまで店頭で愛想をふりまいていた若い女性(なんとハタチ!?)の店員さんが立売姿に早変わりです。防寒対策もバッチリ。幸い「駅弁の小窓」を知ってくれており、取材とサイト掲載も快諾。彼女は立売の修行?で東筑軒の工場見学をし、立売人の山口さんにもお会いしたことがあるとか。胸元にはこの会社のマスコット「ケコちゃん」。とってもさまになっていますね。

   

さて、立売カゴには「とり天弁当」の他に軽食タイプの「とり天」も積んでいます。重そうです。しかし、そうこうしているうちに大分行きの「ソニック7号」が入線してきました。私も同行して、遠巻きにカメラを構えます。

    

「ソニック7号」は別府駅に10時37分から1分だけ停車しました。さあ、立売開始です。今回の立売はもう1人の女性と2人態勢。しかし、、、残念ながら、、、1つも売れませんでした。まあ、すぐ先の大分行きですからね。。。10時58分発の宮崎空港行き「にちりん9号」だと始発ですし、そこでなら確実に売れるのだろうと思いました。

     

さて、もっと取材をしたかったのですが、そろそろ私の出発時刻(10時49分発「ソニック20号」。画像右下)が迫ってきたので、残念ながら2人の立売の女性たち(画像左下)とお別れすることにしました。せっかく復活したのですから、宮崎方面に向かう旅行客のために、いつまでもがんばってくださいね。

                                                  

    

では、ちょっと贅沢に「ソニック20号」のグリーン車の中で、先ほど買い求めた「とり天弁当」450円を味わってみることにします。

    

JR東日本で言うところの「グリーンアテンダント」から受け取ったウエルカムドリンクの緑茶と共に、この新駅弁をいただきます。おっとその前に、ソニックのトップキャビンに置いてみましょう。携帯で撮影したため、少しボケてしまいました。

   

左下の画像ですが、うまい具合に寝台特急「富士」・「はやぶさ」とすれ違ってくれました。決して狙っていたわけではありませんが、もうちょっと明るければ願ってもないツーショット!

   

では、いただきます。大分駅弁同様、備え付けの「かぼすポン酢」をかけていただきます。とり天はこんなにたくさん入っているのに450円でいいのかと思ってしまいました。

   

副菜も充実しています。鶏ごぼう煮、練り味噌、吉四六漬け。掛け紙もどことなく郷愁を誘うものとなっていて、本当にすばらしいです。

    

下の画像はタレをかけた「とり天」。タレをかけることで味がしゃきっとしています。抹茶塩などを振りかけて楽しんでみたい気もします。ころもはもちろん天ぷらのころもですから、唐揚げのころもに比べると歯ごたえも優しいです。鶏肉は出来立てでしたし、柔らかくてとてもおいしかったですよ。

   

上の画像で練り味噌(左上)や鶏ごぼう煮(右下)もいい味出していました。何回でも言いますが、これで450円というのは絶対にお買い得です。

  

「大分の名物を全国に発信したい」という今回の「学食」の試みは、別府観光の話題作りとも相まって、「駅弁の立売復活」というすばらしい形として結実しました。あとは、全国の駅弁ファンをはじめ、観光客、旅行客が別府を訪れる番ですね。

今回、私は駅から徒歩10分の竹瓦温泉(入湯料100円)を楽しんでから別府駅に来ました。別府には温泉をはじめ、魅力ある観光資源がたくさんあります。そして、この駅弁も別府の名物になりつつあるのです。ぜひぜひ、大分の味が手軽に楽しめるこの駅弁を一度は食べに行きましょう。

その後、2008年8月31日に訪問した時の話。下り「にちりん」を当て込んだ駅ホーム立売は売れ行きが思わしくなかったため、2008年3月末でやめたそうです。その代わり、上り「ソニック」に新しいお弁当を積み込んでいるそうです。なお、「とり天弁当」は下のようにリニューアルしています。価格は500円となりました。

  

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