雪なし山陰駅弁旅 〜その5・終〜

2011年2月19日から1泊で雪のない山陰を旅しました。20日は松江から「スーパーまつかぜ」で出発して1時間半で鳥取駅に着き、さらに単行の各駅停車で兵庫県の浜坂駅へ。実に27年ぶりの名物駅弁にありつきました。

    

上と下は2011年2月20日、浜坂駅に隣接する米田茶店で購入した「かに寿し」900円。なんと27年ぶりに賞味しました。米田茶店は明治44年創業の老舗です。駅弁マークもしっりと付いています。

    

見るからにみずみずしそうで新鮮なカニの棒肉に剥き身、錦糸玉子、椎茸煮、グリンピース、刻み紅生姜が寿司飯の上に彩りよく配置され、添え物として辛子昆布に奈良漬け。プラスチック容器の蓋にはカニの姿が表現されています。

    

下は1984年2月5日に購入した「松葉かに寿し」。大学のゼミ旅行だったので友達からも掛け紙をもらってしまい、10枚近くも残っています。当時は駅弁のことより前日に宿泊した諸寄の民宿で夕食に出たのカニのさしみの方が印象に残っていますが、この「松葉かに寿し」は21世紀になっても浜坂駅を代表する名物駅弁であり続けています。

        

下の掛け紙と中身画像は2004年1月24日にaqualissさんが購入し、カメラ付き携帯電話で撮影したものです。以下はコメントです。

  

「今朝浜坂までの行って来いで、久しぶりに浜坂の「かに寿し」を食してきました。やっぱり旨いです、ここのかに寿し。ほどよい甘酢で作った酢飯とかにのむき身がちょうどいい感じ。鳥取の人間が言うのもなんですけど(^_^;)。」とコメントをくださいました。aqualissさんのご厚意に感謝致します。
下は2005年1月16日、砂丘の白兎さんが購入。以下はコメント。 「京王遠征3日目、前日参加したある駅弁サイトのオフ会にて、夜の新年会の席上で浜坂の駅弁の掛紙が緑から青に変わったという話題が飛び出し、これを確認するのと久しぶりに食べたくなったのとで、鳥取に帰還したその足で浜坂まで行って来い。何せ18きっぷ行使だから、普段なら往復で1400円は消えているところ、実質タダf(^o^;)
到着後、折返しの26分の間に駅前にある元駅弁屋さんのコンビニに入り、早速入手。今も変わらない、その甘酸っぱい酢飯とほのかに甘く感じるカニのハーモニー♪私が思うに、山陰線のかに寿し駅弁No.1!!」  

    

2007年にはもう一つの名物駅弁が生まれました。下は2007年5月3日、砂丘の白兎さんが浜坂駅で購入した「余部鉄橋物語」。発売初日のゲットです。

   

「餘部鉄橋を『あまるべロマン』に乗って「余部鉄橋物語」を喰らう。ささやかな贅沢。」と砂丘の白兎さんはコメントしてくださいました。下は香住駅に停車中の特急「はまかぜ」と、乗車した「あまるべロマン」。

   

さて、この駅弁「余部鉄橋物語」ですが、浜坂駅弁の調製元、米田茶店が2007年5月3日より満を持して発売開始しました。昨年廃止された寝台特急「出雲」が餘部鉄橋を渡る写真を掛け紙にした幕の内弁当として。とりあえず5月5日まで1日10個限定。6日からは注文に応じて作るということです。

   

定価は999円。1円を募金してもらい、「鉄橋記念館(仮称)」整備に役立てるということです。今回発売の弁当の中にはB4版のしおりが入り、余部鉄橋百年の歴史を何回かに分け背綴っていくらしいです。第1回目は「史実に基づく余部鉄橋誕生の秘話」。

   

「かに寿しと白飯におかず。所謂“三種の神器”はもちろんのこと、ホタルイカの煮付やわかめ入り蒸しかまぼこ(?)など、地域色のある内容。個人的には、ここ自慢の玉子焼きに感涙。」

     

上の画像は「あまるべロマン」キハ65(シュプール&リゾート編成)。共に浜坂駅にて砂丘の白兎さんが撮影。下は2006年10月8日、特急「はまかぜ」に乗車中、餘部橋梁から下を眺めて撮影した風景画像。

    

この日、砂丘の白兎さんは鳥取駅前バスターミナルから「乗放題手形」を行使して岩井温泉行きボンネットバスに乗車。左下の画像は景勝地・城原海岸だそうです。右下は岩井温泉バス停。

    

この駅弁「余部鉄橋物語」に付いていたしおり(B4版で今回は「史実に基づく余部鉄橋誕生の秘話」について文字がびっしり書かれており、携帯で撮影しても解読不能なため、ここでは掲載しません。)の最後には、手書きで「平成19年5月3日 ようやく皆さまのお手元にお届けすることができました。お買い上げありがとうございました。」と書かれていました。

   

 ※あくありすらんどは2007年5月1日に10000アクセスを達成しました。閲覧ありがとうございます。

下は2008年3月16日、はやしさんが浜坂駅で購入した「余部鉄橋物語」。貴重な画像どうもありがとうございました。内容が少し変更になったようです。

   

2008年3月16日は、こんな感じで売られていたそうです。

   

さて、話を2011年2月20日に戻しましょう。「かに寿し」はこんな感じで売られ、「余部鉄橋物語」は残念ながら売り切れていました。2006年10月に来た時はまだ「余部鉄橋物語」の発売前で、しかし「かに寿し」は売り切れで買えませんでした。いつも事前予約をしないのが仇になっているようです。

   

この米田茶店はちょっとしたコンビニ。惣菜では玉子焼きが美味です。また、自分で盛りつけられるカレーライスも美味しく、とても人気です。私も2006年には購入しています。しかし、この日は折り返し列車の時間があまりなかったので購入はしませんでした。この日に購入した「かに寿し」は鳥取駅から乗車した復路の「スーパーまつかぜ5号」で昔のことを思い出しながら味わっていただきました。爆走するスーパー特急の中で食べるというより、できれば新しい餘部橋梁をのんびりと渡りながら、日本海を左に見て東進する普通列車の中で食べたかったと思います。次に来る時はぜひそうしようかなと。。。

   

「雪なし山陰駅弁旅」に最後までおつきあいくださり、どうもありがとうございました。


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