2006年4月3日購入。「いかなごのくぎ煮めし」800円。

この駅弁は毎年3月から5月までの3ヶ月間しか売られない期間限定弁当です。「くぎ煮」ということなんですが、春の海の幸であるいかなごを釘と一緒に甘辛く煮るのでしょうか? イメージ的には黒豆を煮る時、つや出しのためにさび釘と一緒に煮るというのと同じような気はしますが。。。いずれこのことは明らかにしていきましょう。

     

掛け紙は女の子と犬が春の瀬戸内海の沖に出ていく「いかなご漁」の漁船を見送っているような絵です。漫画チックで現代的な感じが漂っていますね。ふつうイカナゴ漁は潮目に集ったイカナゴに対し、2隻の船で350mくらいの長さに網を曳くということです。

     

この駅弁をひとことで言うならば、くぎ煮を錦糸玉子やオキアミと色分けして配置した三色弁当と言えます。経木の折り詰めに御飯が敷かれ、右からいかなごのくぎ煮、グリンピースをまぶした錦糸玉子、オキアミとタラコはるさめが斜めのストライブ状に整然と載せられています。菜の花のカラシ和えの緑と、いかなごと思われる魚の形をした青い蒲鉾によって彩りがいっそう映えています。

     

おかずは駅弁によくありがちなチキンボール、玉子焼き、サイの目蒟蒻、蒲鉾、椎茸煮、紅白なます、そしてエノキの駅弁によく入れられるサクランボ。

     

「いかなご」は地方によっては「こうなご」とも呼ばれています。体の色は腹の赤い「赤腹」と、全体に青い「青口」があるとか。ここの駅弁のいかなごはきっと「青口」なのでしょう。漢字で書くと「玉筋魚」ということです。

     

3月〜5月の期間限定駅弁ですが、2月後半に解禁して、4月末頃までが漁期だそうです。2〜6cmあたりが食べ頃と言われています。水温が15度を超えると、なんと砂に潜って「夏眠」するのだとか。

          

上は2005年1月29日の掛け紙。この時は春からの季節駅弁であり、訪問時には購入できなかったので、掛け紙だけエノキさんのご厚意でいただきました。

     

ところで、最初の疑問に戻りましょう。なぜ「くぎ煮」なのでしょうか? それは醤油、「キザラ」と呼ばれる砂糖、ショウガを使って佃煮にした場合、出来上がりが「さびた古釘」のように見えるからだそうです。最初に私が考えていたような、決して黒豆のように釘と一緒に煮るというわけではありませんのでお間違えなく。

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