2011年9月11日、いすみ鉄道に行ってきました。目当ては「伊勢えび弁当」1500円。これは「里山弁当」、「忠勝弁当」につぐ駅弁第3弾。

     

まずは大多喜駅に行き、ここから出発する懐かしい昭和の気動車に乗りました。「急行そと房」というヘッドマークを付けています。1号に乗車しました。

     

キハ52125。最後に見たのは2010年3月6日の糸魚川駅。その1週間後に現役引退したのでした。その時のレポートはこちらをどうぞ。

     

さあ、乗ります。そして出発。おおっ、この重たいエンジン音。確かにこの音だったなあと思い出しました。車内の様子をどうぞ。

      

運良く車内は空いていました。指定席もありますが、往路は自由席でも十分にボックス独り占めできました。懐かしいセンヌキ、そして扇風機。中吊り広告は昭和のものを貼るというサービスぶり。車内アナウンスに、「昭和の急行」という案内がありました。

      

途中の国吉駅で。すかさず売店を覗きましたが、この日はたまたま「里山弁当」はないとのことでした。とりあえず駅弁が続いているようで一安心。

     

お昼前に大原駅に到着しました。駅前にある自動販売機、気合いが入っていますね。さて、この駅舎内の売店で駅弁を売っているはずですが。。。今回は往復きっぷと帰りの指定券と駅弁がついたセット券を電話で予約しています。

     

はい、ありました。この日は予約しなくても「伊勢えび弁当」と「忠勝弁当」を買えたみたいですが、「伊勢えび弁当」は基本的には予約する駅弁のようです。その予約は2個からで、2日前のお昼までに、いすみ鉄道まで電話し、キハ52運転日の土日祝日に大原駅で受け取りとのことです。この日は「たこ飯」もありました。

     

嬉しいことに、ポリ容器のお茶まであります。これは駅弁を買うと付いてきます。下の画像を見る限り、単独で買うこともできるようです。ポットにお湯を入れて、往路となる急行2号の指定席に乗り込みます。現在では急行2号のみ、電話でも指定席が予約でき、その場合だけ駅弁を同時に1個から予約することができます。私はもちろんそのケースです。

     

あ、そうそう、ビンの飲み物も売っています。私も旅情を味わうべく、ウーロン茶を1本買ってみました。

     

大原駅でのスナップ。掛け紙には「大原駅 特製」と書いてあります。調製元の記載がなかったのですが、当サイトの掲示板に来られた千葉太さんのお話では「御宿大野荘さん製造だそうです。本来は、弁当を1800円にし、伊勢海老味噌汁付きで2000円で計画してたそうですが、キハのお陰で8月で昨年比大幅アップしたので、感謝の気持ちで1500円にしたそうですよ。」とのことでした。

     

下は「忠勝必勝弁当」1000円。ポリ容器とビンのお茶。下にはセンヌキ。スースーとすきま風が入ってくる窓と共に、この空間はやはり昭和時代です。

     

そろそろ「伊勢えび弁当」をいただきましょう。お品書きを見る限り、地産地消のお弁当です。

     

9月3日の発売初日にスペシャルで入っていたというサザエのつぼ焼きがこの日も入っていました。これはラッキーです。

     

通常は鯛めしに伊勢海老の鬼殻焼き、かじきマグロの西京焼、ひじきの煮物など、千葉の地産地消弁当で、秋らしく大多喜の栗も入っています。何もかも新鮮という感じで、ペロリといただいてしまいました。

     

さて、次は「忠勝弁当」を。各駅停車(乗降はなし)とは言え、40分くらいの急行列車旅ですから、駅弁を(撮影しながら)食べながらとなると案外忙しいです。車内ではハンドタオルの販売や乗車証の配布などがありました。オリジナルうまい棒は大原駅の売店でもらったような気もしますが、車内だったかも知れません。

     

こちらは大きなトンカツが入ったお弁当です。徳川四天王の一人と言われた戦国武将、本多忠勝の強運にあやかったという特大カツのお弁当というわけ。これを食べながら大多喜城で本多忠勝を偲ぶというのも良いかも知れません。

     

紫花豆、たこ、竹の子なども入っていました。お弁当自体は美味しいですが、「伊勢えび弁当」に比べると土地柄をアピールするものにはなっていないような。調製元は傘屋商店。いすみ市行川にあるようです。

     

最後に帰宅してから「地ダコ飯」350円をいただきました。魚匠の調製で350円。素朴な味わいです。

     

さて、この旅もそろそろ終わりが近づいてきました。大多喜駅で役目を終え、いったん待避線へ。

     

しばらく留置線で休んだ後、再び2番線に入線して出発を待ちます。第2の人生は大糸線ほど坂もなく、スムーズに走れそうですが、大糸線の上り坂でエンジンを唸らせていた姿や下り坂をすごい勢いで走っていた姿を知っている私にとって、いすみ鉄道は平坦な割にちょっとヨボヨボと走っていたなあと感じてしまいました。しかし、そうは言っても、首都圏に安住の地を得たというのは多くのお客さんに愛されるということですから、本当に良かったと思います。私もまた必ず訪れると思います。

     

大多喜駅にあったキハ52の賽銭箱。戦国武将はもちろん本多忠勝。長閑な田園の風景と共に、いつまでも昭和の雰囲気を残す鉄道であって欲しいと思いました。

     

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  別名「ムーミン弁当」。国吉駅の「里山弁当」を見る