2003年10月14日。

JR岩国駅北口に降り立つと必ず目に入るステーションビル風のレンガ色の建物。その佇まいは老舗を感じさせ、エントランスに近づくつれて独特の高級感も・・・。というわけで、岩国という地を訪れた誰もが目にしているこの10階建てのシティホテルこそが岩国錦水ホテル、つまり駅弁錦水軒の現在形であり、未来形でもあるのです。廃業に追い込まれる駅弁業者が多かった中で、駅前という立地条件をうまく生かし、ホテルとして生き残った成功例と言えるでしょう。 2つの掛け紙からは「岩国駅」と「錦水軒」の文字はもう消えています。 

  


と、書いてはみたものの、2005年5月、岩国錦水ホテル(錦水軒)は負債60億円を抱えて破産、倒産してしまいました。ホテル業の不振が響いたようです。大正2(1913)年、「蔵重旅館」として創業し、98年の歴史を閉じました。暗くなりますね。

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