浜田駅「八右衛門すし」。この駅弁に出会うには2007年7月31日の話に遡ります。

    

その日、浜田駅ストアーに売られている駅弁「乃どくろ御飯」を買いに改札を出てすぐ右に進もうとしたら、その手前にある浜田駅のキヨスクに「お弁当」の幟が。。。もしかして、これは嬉しい誤算かも。。。

   

そして、期待は見事に的中しました。「当店のおすすめ品」に「さば姿寿し」を発見したのです。しかも、箱入りで掛け紙も付いているようです。そこで、商品ケースを探したのですが、、、あれれ、、、お目当てのものはありません。

   

すると、店員が出てきて、820円のものは売り切れたと言われました。残念です。そして、掛け紙の付いた箱入りのものは土産用の「八右衛門すし」と言って1000円で、これこそは「究極のさば寿司」だと言われました。これは浜田漁港に水揚げされる鯖のみを使用したもので、シャリの芯には粒山椒と茎昆布が入っているらしいです。
しかし、この時は残念ながら売り切れで、しかも1000円のものは予約しなければ買えないということでした。一方で、掛け紙のない通常のもの(外国産)には820円と340円のものがあるそうで、運良く340円のものは1個だけ残っていましたので、すかさず購入。芯の部分は多少違うのでしょうが、さば寿し自体は同じ体裁のようです。

   

2007年7月31日、浜田駅キヨスクで購入した340円の「ミニ鯖寿司」。こちらの芯は昆布と麻の実だそうです。ぱくりと口に入れてみると、香ばしい感じ。鯖の身は多少厚さが物足りないかなとは思いましたが、味自体は良く、とっても脂がのっていました。

   

その後、帰宅してすぐネットで検索したら通販でヒットしました。2本入りです。送料込税込で3780円ということですが、駅では1本1000円と聞いていたので、ちょっと割高な印象があり、なかなか買う勇気が湧いてきませんでした。

しかし、駅で販売のものはポスターにもあるように、切り身が4つでラッピングされたもの、しかし、通販のものは尾ひれまで付いて太った鯖が丸ごと1尾使用ということになっていましたので、それならオトクな感じがするので買ってみようかということになり、5ヶ月経った2007年12月2日、やっと手に入れることができました。

   

これならば4切れどころか分量がその倍はありそうです。箱の大きさは縦30センチ。鯖は大ぶりのものを使用し、まさに丸ごと1尾でした。

   

尾ひれも御覧の通り、立派です。銀色に輝いていますね。「八右衛門すし」のしおりが入っていました。

   

それによると、1792年生まれで浜田藩御用商人の廻船問屋、会津屋八右衛門が禁制の海外との交易を竹島で行い、それによって浜田藩の財政危機を救ったのは良かったが、江戸幕府にこのことが知られ、大阪で死罪になったそうです。「八右衛門」の名を冠したこの寿司は、ちょうど江戸中期に浜田の沿岸で大量に捕れた鯖や鰯を保存食として塩漬けにしたということから始まったそうです。

   

備え付けのナイフで切ってみました。確かに島根県産コシヒカリのシャリの芯には茎昆布が入っていました。しかし、粒山椒は見当たらず、麻の実のようでした。鯖は浜田で水揚げされた日本海産です。丸まると太って、肉も厚いです。

   

口に入れてみると、弾力がある鯖の身はとても熟成した感じで脂がとても良くのり、シャリともよく馴染んでいて、パクパク食べてしまえるほど、とても美味しかったです。もちろんボリュームはあります。一人で食べるというよりも、複数で食べたい棒寿司です。

   

例えば米子の「吾左衛門寿し」のような洗練された上品さというのは感じられず、背びれがそのまま付いていたり、骨もたまに出てきますが、そういう野趣たっぷりのところが「八右衛門」らしくていいのかも知れません。食べてみたい方、興味がある方は、下の画像から通販ショップに行くことができます。

                             

山陰浜田漁港の味として、この1尾丸ごと姿寿司の棒寿司が、浜田駅でも常時買える駅弁になることを期待しています。

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