天竜・浜名の駅弁旅 〜その4・終〜

ありがとう佐久間レールパーク

「天竜・浜名の駅弁旅」のフィナーレを飾るのは、天竜川を上った中流に位置する佐久間レールパークのお弁当です。2009年11月1日で閉園する佐久間レールパークを惜しんで2009年5月30日から11月1日まで大人用「佐久間レールパークおべんとう」800円、子供用「佐久間レールパークすしべんとう」550円が豊橋駅で限定販売されました。また、土日祝日に限って中部天竜駅に併設する佐久間レールパークでも販売されたのです。

    

佐久間レールパークは1991(平成3)年4月21日、旧中部天竜機関区の跡地を利用して開設され、昭和の時代に活躍した懐かしい鉄道車両が十数両展示されてきました。しかし、2011年春、名古屋地区にJR東海博物館(仮称)が開館予定なことから、2009(平成9)年11月1日をもって閉館することが決定したのです。駅弁イベントがあるという2009年8月30日、小学4年生の長男(家族で唯一の未訪問者)を連れて行ってきました。

    

実は私は1987(昭和62)年4月から1992(平成4)年3月までの5年間、縁あって佐久間に住んでいました。実際には飯田線の下川合駅近くに1年、中部天竜駅裏に2年、浦川駅前に2年と、当時の佐久間町内で3回の引っ越しをしていますが、中部天竜駅のすぐ裏手に住んでいた時には結婚生活のスタートを切りましたし、佐久間レールパークができた年には長女が誕生し、何回か連れて行ったこともありますので、とても思い出深い場所なのです。ちなみに当時には駅前イベントでこんなお弁当が売られていました。

    

当時、私が住んでいたのは上の画像では中部天竜駅に停車している「佐久間レールパーク号」のちょうど裏手で見えない部分あたりです。この日も元住宅の前の道にはたくさんの人だかり。どうやらこの車両を駅の外から撮影するには好位置だったようです。私は車両のことはよくわかりませんが、以下にパーク内の画像をいくつか貼っておきます。

    
    
    
    

ED11機関車、キハ48000(キハ11)、キハ181、新幹線0系など、往年の名車がズラリと並んでいました。次は展示室を覗いてみましょう。息子はNゲージの鉄道模型運転(3分間100円)が気に入って何度も運転に興じていました。

    
    
    

この日と前日のみに実施された駅弁イベントは「オハ35」の車内で駅弁を味わうという趣旨のものでした。私たち親子は東名高速のポケモンスタンプラリー(各SA、PAに設置)に熱中しすぎて、現地には11時過ぎに到着したのですが、時既に遅し。記念入場整理券はあっという間に売り切れたみたいです。

    

にもかかわらず、車内はガラガラ。グッズとしての記念入場券だけが欲しかった人が多かったのでしょう。本来はレトロ車内で駅弁を食べ、昭和の旅情に浸るというJR東海の心憎い演出、企画だったはずなのですし、せっかく冷房まで用意したみたいなのに。。。仕方なく私たち親子は炎天下での食事です。息子は「すしべんとう」を食べましたが、私はここでは高速で買ったおにぎり弁当を食べ、記念弁当は自宅に持ち帰りました。

    

その中身ですが、その1週間前、2009年8月23日に豊橋駅で購入していますので、そちらの画像を載せます。まずは「佐久間レールパークすしべんとう」。新幹線車内で、この時も息子が賞味。

    

中身には太巻きが4つ、名物の稲荷ずしが3つ、豊橋らしく豆ちくわ、さらにソーセージ、枝豆が入っていました。箸も子供用で小さいのが用意されていました。

    

次に「佐久間レールパークおべんとう」。こちらも2009年8月23日に豊橋駅で購入し、新幹線車内で賞味しています。大人用なので箸は大きめ。肉詰めの椎茸がメインのようです。

    

下も2009年8月23日に豊橋駅で購入した時の画像です。この記念弁当は新幹線ホーム売店では原則として売っていませんのでご注意を。事前予約にてホーム売店での取り置きをすることはできます。

    

下は2009年8月30日に中部天竜駅構内の佐久間レールパーク特設売店で購入した「佐久間レールパークおべんとう」の中身です。自宅で撮影しました。

    

下はこの記念弁当が売り出された翌日の2009年5月31日、稲口町さんが豊橋駅で購入した「佐久間レールパークすしべんとう」550円と「佐久間レールパークおべんとう」800円。貴重な画像どうもありがとうございました。以下はコメントです。

    

「豊橋停車時に首尾よくこの駅弁二種購入。やはり壷屋弁当部製。売れ行き好調で、追加を取りに行ってました。」

    

「朝食に一つ食べました。佐久間レールパークすしべんとう。海苔巻きにいなり寿司、付け合わせに枝豆、ソーセージ、からあげ、揚げちくわ。さすがにいなり寿司はうまい。」

     

「本長篠から豊橋に戻り、再び四番線ホームの売り場を見るとまだ二種とも残ってました。幕の内の中身はご飯他肉詰椎茸、玉子焼き、蓮根、鶏肉団子、わさび漬けなど。」

     

「天浜線に乗り換え、浜名湖を見ながらいただきました。」

    

下は2009年6月30日、はやしさんが豊橋駅で購入した「佐久間レールパークおべんとう」。貴重な画像どうもありがとうございました。

     

下は2009年6月30日、はやしさんが豊橋駅で購入した「佐久間レールパークすしべんとう」。貴重な画像どうもありがとうございました。

     

下は2009年10月17日、豊橋駅で購入した「佐久間レールパークおべんとう秋バージョン」。ファイナルバージョンです。

    

名古屋に向かう新幹線の中で賞味しました。このお弁当にリニューアルしてから売れ行きが良くなったようで、2009年9月27日に佐久間レールパークで買い求めたときには売り切れていました。

    

秋らしく薩摩芋の甘煮や栗などが入っています。

    

下は2009年10月31日、ついに閉園1日前に、はやしさんが名古屋駅でこの日だけ発売された「佐久間レールパーク1号乗車記念弁当」1000円の様子です。朝6時20分から50分間の販売で、。「佐久間レールパーク1号」の車内販売もあったようです。

     

「21世紀佐久間レールパーク記念弁当」というのが正式名称らしいです。下ははやしさんが撮影した携帯画像です。貴重な画像どうもありがとうございました。

    

下は2009年8月30日の中部天竜駅の様子です。ふだんはのんびりしたこの駅も、佐久間レールパークが閉園すると発表になった2009年3月以降は全国から鉄道ファンが押し寄せているようです。

    

朝9時に太陽が山の上に出て、16時には山の向こうに沈む、そんな谷間の町、佐久間。 新聞の朝刊も当時は夕方に来ました。そんな町を離れて17年経っても、基本的にはあまり変わっていませんでした。そして、レールパークが閉園になったら、この町は、また昔の静けさを取り戻すのでしょう。 そしたらまた、我が家の歴史を刻んだ最初の地である佐久間を、今度は家族全員で来てみたいです。 今回は息子に見せてやれなかった佐久間ダムや、大千瀬川のキャンプ場、浦川の吊り橋などにも、きっと足をのばします。鮎の塩焼きや、蜂の子、鹿刺しも食べたいし、できれば熊鍋も。そして、カワセミやルリビタキなど、当時の私がハマッていた野鳥の魅力について、きっと語ることでしょう。

    

「天竜・浜名の駅弁旅」を最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。

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