2006年7月3日、三島駅で購入した「若鮎弁当 夏限定 狩野川夏涼み」。

     

2006年7月3日より8月31日まで期間限定販売の「若鮎弁当 夏限定 狩野川夏涼み」。昔から鮎の産地として有名な狩野川の若鮎を使った駅弁です。1000円。上の画像にカーソルを触れてみてください。中身が見られます。

     

清流をイメージした涼しそうな青いパッケージの中に若鮎が2尾。1尾は塩焼きに、もう1尾は唐揚げになっています。

     

鮎自体は若鮎と言うよりも稚魚といった大きさですが、それでも鮎塩焼きはそれほど塩がきつくないので特有のキュウリのような風味がよくわかり、ほろ苦い味覚は病みつきになりそうです。一方の唐揚げは鮎の旨味が濃縮された感じで、苦みは多少マイルドになっています。

     

鮎以外のおかずも美味しいです。鮎の苦みを和らげる甘めの海苔入玉子焼きは手作り感があっていい仕事。

     

ゴボウの天ぷら、オクラ素揚げ、ナス鴫焼き、枝豆つみれ、プチトマト。夏を感じさせる野菜が体の中まで清涼感で満たしてくれます。そして、鶏肉の日光焼き。肉の中に味噌を入れて焼き、大葉で包んで揚げた感じで、夏らしくキュッとした爽やかな味でした。

     

寿司ごはんも負けていません。花蓮根は毎年7月末に狩野川河畔で行われる沼津の花火大会をイメージしているとのことです。

     

「狩野川花火華やかちらし寿司」と名付けられたすし飯には梅、じゃこ、みょうが、枝豆がちらされていて完成度が高く、爽快感溢れる薫り高いちらし寿司に仕上がっています。

     

この駅弁はたった2ヶ月の季節限定販売ですが、1000円で買う価値は十分にあります。私はすでにリピーターになることを決めました。2ヶ月で5回くらいは食べると思います。この駅弁を開発した担当者に拍手をおくります。女性ウケしそうな上品で繊細な雰囲気だけでなく、鮎や夏野菜を楽しむ味も申し分ないです。

              

上は昭和10(1935)年頃の沼津駅「狩野川産 鮎ずし」掛け紙です。もしかすると戦後は「鮎寿司」は作っていなかったかもしれません。だとすると、約70年の時を超えて復活した「鮎駅弁」ということになるのかもしれませんね。

     

見た目だけでなく使用している食材もそうですが、これだけ爽やかな感じがあると、夏バテした人にも抵抗なく食べられそうですね。暑さのきびしい昼下がり、そうめんでもすすりながら家族で一緒に食べてみたい駅弁でもあります。

下は2007年6月1日に三島駅で購入した「狩野川夏涼み2007年バージョン」。1000円。

     

今回は「夏野菜たっぷり」ということで、鮎がなくなり、その代わりに太刀魚塩焼きと桜えび炒り煮、鰻のあられ煮、昆布巻きが入り、夏野菜のカボチャやグリーンアスパラが増えました。「狩野川夏涼み」というより、「駿河湾夏涼み」という内容に様変わりしたような雰囲気のお弁当です。

    

2段重ねとなり、2005年に出た「夏弁当」に近くなりましたが、内容的には今回の「狩野川夏涼み」の方がお買い得です。

    

下は2008年バージョン。2008年7月3日から8月末まで販売されています。今回のごはんは梅と枝豆、しらすが入ったさっぱりちらし寿司。おかずは夏野菜たっぷりがコンセプトで、みしまコロッケがメイン。南瓜煮、茄子の鶏肉はさみ焼、グリーンアスパラ、ミニトマトなどの他、太刀魚の利休揚げ、鶏肉のカレー焼なども。 1000円。購入日は2008年7月13日でした。

    

この駅弁は2009年にほぼ同じ内容の「三嶋物語 夏の想ひ出」にバトンタッチされます。三島の街中を流れるせせらぎの近くで食べたい駅弁です。

 三島市「街中がせせらぎ」公式サイトへジャンプする

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